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▼ 名称の由来:リングダウン信号方式 - としき@家主 2014/12/26 01:06 No.2448
  ┗電話交換の始まり - としき@家主 2018/03/08 15:37 No.2826
   ┗AとH、BとH - としき@家主 2021/07/15 15:00 No.3671
    ┗Re: AとH、BとH - としき@家主 2021/07/31 11:00 No.3675
     ┗Re^2: AとH、BとH - としき@家主 2023/09/14 12:47 No.4006
      ┗Re^3: BとHとJ - としき@家主 2023/10/25 16:16 No.4020
       ┗Re^4: BとHとJ - としき@家主 2024/12/21 01:03 No.4207
タイトル名称の由来:リングダウン信号方式
記事No2448
投稿日: 2014/12/26(Fri) 01:06
投稿者としき@家主
参照先http://www1.hinocatv.ne.jp/toshiki/
かつて、文太さんから、内容の理解がないと正しい翻訳はできないというような
内容の指摘(教育的指導?)をいただいたことがあります。
今回、まさにその通りのことが職場でありました。

私は現在、いわゆるオンライン回線のメンテナンスということが仕事です。
回線の中をそのままデジタルのビットが運ばれるときはいいのですが、アナログ
の電話が伝送されることもあります。いわゆる、ホットラインというやつですね。
この時、音声そのものではなく、ダイヤル番号やらベルの鳴動信号というような、
制御信号といえばわかりやすいでしょうか、これらを伝送する方法にいくつかの
方式があって、そのうちの一つにリングダウン方式というものがあります。この
方式の中身については職場にいくらでも資料があるのですが、今回、20代半ば
の若手から質問されたのは、なぜそういう名称なのか、ということでした。
Google先生に探してもらいましたが、日本語で名称の由来を解説しているサイト
は見つかりませんでした。英語のつづりはわかるので、そちらで検索したところ、
英文のWikipediaが引っかかって、そちらにはしっかりと名称の由来も記載されて
いました。以下の通りです。

> The term originated in magneto telephone signaling in which cranking
> the magneto generator, either integrated into the telephone set or
> housed in a connected ringer box, would not only ring its bell but
> also cause a drop to fall down at the telephone exchange switchboard,
> marked with the number of the line to which the magneto telephone
> instrument was connected.

これを読んで、私は「あぁ、なるほど」と思いましたがね。
現物を知らない人には何のことかわからないと思います。
60歳前後の先輩たち何人かに聞いても、ほとんどの人たちが
「へぇ、そうなのか、そういわれればそうだよな」
という反応。
複数の65歳近い先輩のうちで一人だけ、
「あぁそうだよ。俺はそいつをメンテナンスしていたことがあるよ」
といった具合。


以下、割と原文に忠実な意訳。

「この言葉は、磁石式電話機において、電話機内蔵の磁石式発電機のハンドル
 を回すか、または電話機内に接続されているベル信号送出装置により、それ
 自体のベルが鳴動するだけでなく、電話交換台において、その磁石式電話機
 が接続された回線の番号の表示が落下することに由来する。」

もうちょっとだけわかりやすくすると、こんな感じかな。

「磁石式電話機からベルの鳴動信号を送ると、交換台ではベルが鳴るだけでは
 なく、信号を送ってきた回線の電話番号の表示板を落下させることで、どの
 回線が信号を送ってきたのかを判別する。名称はこの挙動に由来する。」

こう書いても、電話の歴史に詳しくない人には何のことやらわからないでしょう。
まさに、中身を知らないと翻訳できない、という典型。

まず、磁石式電話というのは、大昔の、ダイヤルがない時代の電話機のこと。
ドラマや映画なんかで、たまにありますよね、何やらハンドルをぐるぐる回して
交換手を呼び出すやつ。
現在では、それこそ、ホットライン的なところにしか使われていないはず。
同じ手動交換式でも、後年に普及した、共電式といわれるハンドルのないタイプ
のものは、ごく最近まで一部のホテルとか大きなビルとかで残っていましたから、
ご存知の方も多いかもしれません。これは、受話器を持ち上げるだけで交換手を
呼び出すことができるタイプです。この手の新しいタイプの交換台では、該当の
回線の表示ランプが光るようになっています。
しかし、初期の磁石式電話の交換台の場合、該当の回線の、表示板というよりも
「札」(ふだ)といったほうがいいような、そんなような感じのものがぽろっと
落下するようになっていたのですね。
う〜ん、一般的によく見かけるものでいうと、何に例えればいいかなぁ。
似ているものがあまり思いつかない。
無理やり例えていうと、鳩時計の鳩の出てくる扉、アレは大抵左右に開きますが
そうではなく、それが上下に開いて、開いたところに回線番号が表示されている、
というような感じでしょうかね。
これを「開落形表示器」というのだそうです。この名称は、つい先日知りました。

交換台全景としては、以下のようなものです。

http://park.org/Japan/NTT/MUSEUM/html_f3/F3_menu_3_final_5_j.html

この、上側の部分が、回線ごとの表示器の部分。
拡大写真も探してみたのですが、映りのいいものはあまり見つかりませんね。

http://sonryumei.exblog.jp/17515926/

ここ↑に掲載されている3番目の写真が、上側の表示器の部分が切れてしまって
いるのですが、一番わかりやすいかな。
表示器そのものの拡大写真は以下のサイトにありました。

http://park14.wakwak.com/~ja1suq/tedou.htm


ということで、私自身も勉強になりました。また、何も知らない人にいろいろな
物事を教えるのは、かなりの困難が伴うということもよくわかりました。それを
日常的に行っている教師って、大変な仕事なんですねぇ。
今回、表題について日本語で書かれているページが、NTTさんのサイトを含め
Webで探した範囲では見つからなかったので、自分自身の備忘録を兼ねて、ここに
公開させていただきます。
 

タイトル電話交換の始まり
記事No2826
投稿日: 2018/03/08(Thu) 15:37
投稿者としき@家主
参照先http://toshiki.la.coocan.jp/
レス元2448
私は昔から歴史に興味のある人間ですし、通信関係の仕事に携わっているという
こともあって、一通りの電気通信の歴史は勉強しているつもりでした。が、最近
になってはじめて知ったことがありましたので、ここにメモしておきます。

まず、ざっくりとした電話の歴史。

・1876年、ベルが電話を発明
・1877年、ベル電話会社による最初期のサービスは2地点間の直結
(いわゆるホットライン的な使い方)
・1878年、ベル電話会社による電話交換サービス開始(交換手による接続)
・1889年、米国人ストロージャーにより自動交換機発明
(自動交換によるサービス開始は1892年)

細かいことを言うと、エジソンとの特許争いなど、結構ドロドロした話もあるの
ですが、その辺は全部まとめて割愛。

一応、この程度のことまでは私も既に知っていました。
ところで、上記の一覧を見ても普通の人は気がつかないと思いますが、ひとつの
重要な要素技術の発明が隠れています。私自身にとっても盲点だったのですが、
当然のこととして、電話交換サービスを開始するに当たっては、そのための装置
なり仕組みが必要なのですよ。つまり、交換手による接続のためには、交換台が
必要なのです。
この交換台、電線を使って接続することから、電線のことをその形状からの連想
で紐といい、交換台そのものは日本語で有紐台(ゆうひもだい)なんて言い方を
します。
で、つい最近になって私が知ったのは、この交換台を発明したのがハンガリー人
のプシュカーシュ・ティワダルという人だということ。
この方、エジソンの研究所で働いていた方のようです。
そうかぁ、そうだよなぁ、これがなければ電話の接続ができないもんなぁ。


こういう、いろいろな知られざる要素技術の発明の組み合わせによって、現在の
私たちの生活が成り立っているんだなぁと、なんかしみじみとした感慨を抱いて
しまいました。
 

タイトルAとH、BとH
記事No3671
投稿日: 2021/07/15(Thu) 15:00
投稿者としき@家主
参照先http://toshiki.la.coocan.jp/
レス元2826
> 私は昔から歴史に興味のある人間ですし、通信関係の仕事に携わっているという
> こともあって、一通りの電気通信の歴史は勉強しているつもりでした。

一応、有名どころはいろいろと押さえているつもりですが、でも、先般の交換台
の件も含め、知らないことは多い。また、マイナーな物事については、それこそ、
資料が散逸というか、Googleで検索してもわからないことも多くて。
今回は、その一つ。

> ・1889年、米国人ストロージャーにより自動交換機発明

Wikipediaの「ステップ・バイ・ステップ交換機」の項目に概ねまとまっています
が、最初に日本に自動交換機が導入されたのは京橋電話局。
ストロージャー式のものです。
これは、A型と呼ばれています。
名称の由来は、今となっては定かではありませんが、語り伝えられているところ
としては、アメリカ製だからその頭文字をとってAだ、という説が強い。その他、
一番最初だからABCのAだ、という説もあるようですが、こちらは著しく弱い。
一方、方式としては同じくステップ・バイ・ステップ方式ですが、神奈川方面を
中心として、H型というのも導入されていました。これは、開発したのがドイツ
のシーメンス・ハルスケ(今のシーメンス)で、そのハルスケの頭文字をとった
ということで間違いないようです。
余談ですが、H型交換機を主に作っていたのは富士通。
富士通というのは富士電機の通信機部門が独立した会社。
そして、富士電機というのはもともと、古河電気とシーメンスの合弁企業。
そもそも、富士電機の名前の由来が、「ふるかわ」の「ふ」と「シーメンス」の
ドイツ語読みの「ジーメンス」の「ジ」からとった、といわれているくらいです。



さて、最近はあまり使われていませんが、装荷ケーブルというものがあります。
電話の長距離伝送において、中継ケーブルにコイルをつなぐと損失が改善する、
というものです。今では増幅器というものでいくらでも増幅できますが、真空管
すら発明される前の時代においては、これは大きな発見です。
考案したのはヘヴィサイド。
このコイル、英語ではローディング・コイルと呼ばれますが、ロードとは負荷の
ことで、負荷を装着するという意味から、日本語では装荷。装荷コイル、そして
装荷ケーブル。この辺は名称としてわかりやすい。
しかし、増幅器の進歩のほかに、これを使うと遅延やひずみが大きくなるなどの
デメリットも多く、今ではほとんど使われていません。
ところで、今では絶滅しかかっている装荷ケーブル、私がNTTに入った25年
余り前にもすでにほとんど残っていませんでしたが、なぜか軒並みB装荷と表記
されています。なぜ単に装荷ケーブルと書かず、わざわざB装荷と書かれている
のか、当時は不思議にも思いませんでした。
ところが、ほんの数年前。
何かで目にした青焼きの資料に「H装荷」の文字がありました。
だから、わざわざB装荷と明記してあるのか。
ところが、B装荷とH装荷の違いとか、それぞれの名称の由来というものはほぼ
全くわからない。B装荷とH装荷はつないではいけないらしいので、推測するに
インピーダンスなどの電気的な特性が違うらしいということはわかります。
当時、私と同様にNTT上がりだった65歳前後の先輩方に聞いて回ったのです
が、H装荷なんて名前すら知らないという方がほとんどで、名前だけ知っている
という人が2〜3人。
かろうじて手がかりになりそうなのが、自宅にあった父の遺品の分厚い1冊の本。
丸善発行、電気通信学会編、通信工学ハンドブック、昭和32年版。
これによると、装荷ケーブルのところで、アメリカ仕様のものが「Bell system」
という標記で国内標準仕様と対比して掲載されていました。
なので、例えば、当時の国内標準仕様がH装荷で、当時のアメリカ使用がB装荷、
なんてことを妄想してみました。
あとは、ベーシックとハイグレード、とか。
ベルに対してハルスケ、という可能性は低いか。

ということで、どなたか、装荷ケーブルの名称についてご存知の方、または資料
などございましたら、ぜひ情報提供方、なにとぞよろしくお願いいたします。
 

タイトルRe: AとH、BとH
記事No3675
投稿日: 2021/07/31(Sat) 11:00
投稿者としき@家主
参照先http://toshiki.la.coocan.jp/
レス元3671
> ということで、どなたか、装荷ケーブルの名称についてご存知の方、または資料
> などございましたら、ぜひ情報提供方、なにとぞよろしくお願いいたします。

名称についてはまったくわかりませんでしたが、ちょっとした手がかり判明。
職場にいる、こういったケーブル関係は専門外という方なんですが、昔、NTT
の研修施設で働いていたということでして。この方のツテで、現役または過去の
NTT内の教育関係の方に教えを乞うことはできないか、と考えました。
残念ながら、そういった方面の方は全くかかわりがないとのことでしたが、でも
研修関係ではない、それっぽい関係の現場で働いていた方を知っているとのこと
で、何かわからないかと尋ねていただきました。

結果、わかったこと。
B装荷というのは、もっぱら近距離で使用。
一方、H装荷というのは長距離用。
東京の場合だと、H装荷は、例えば23区の東のほうにある白鬚局と多摩地区を
結ぶような場合くらいしか使っていなかったはず、とのこと。神奈川では、横浜
や川崎と小田原を結ぶような場合ね。
そして、それぞれで使っている装荷コイルは、なんか物理的なコイルの巻き方が
異なっているらしい。どう異なっているとか特性がどうとかはもはや不明ですが。
そして、肝心の名称の由来。
こいつもやっぱり不明。
でも、近距離と長距離、ということから

> あとは、ベーシックとハイグレード、とか。

何かこれに近いものの可能性も考えられる模様。
あとは、上述のコイルの巻き方、Bっぽく巻いてあるのとHっぽく巻いてあるの
でこのような名称になったとか。

ということで、継続して情報募集中。
 

タイトルRe^2: AとH、BとH
記事No4006
投稿日: 2023/09/14(Thu) 12:47
投稿者としき@家主
参照先http://toshiki.la.coocan.jp/
レス元3675
> ということで、継続して情報募集中。

些細なものですが、情報を入手したもので、備忘的に。

職場で、これとは全く関係のない、古い資料を探していたんですよ。
すると見つかったのが、大昔、電電公社上がりの先輩がしまいこんだであろうと
思われる資料。B6サイズの270ページもある冊子です。
タイトルは「市内中継回線保全必携」。
表紙に記載の発行元は「東京電気通信局保全部」。
私の知識が正しければ、当時、九州だの信越だの、今で言う支社だとかの単位で
電気通信局というのが置かれていたはず。そんな中で、東京は規模が大きかった
ので、関東とは別に東京にも置かれていました。
これ、奥付はないのですが、中表紙をめくったところにある「作成に当たって」
には「昭和54年3月」「保全部回線課」と記載されています。
いわゆる内部資料的なものですが、機密的なものはどうなんだろう。
その点に関する記載はありません。
当時はそういうのがなかったというのはわかりますが、現在でもあまりグレード
は高くないかも。いわゆる「従事者限り」ぐらいの感じで。
ま、いいかげん時効だと思いますので、何でも書いてしまいます。

目次を見ると、第5章「音声機器」の中に「中継線輪」の項があります。
線輪というのはコイルの日本語訳。
中継というのはどういうことかというと、装荷ケーブルと無装荷ケーブルを接続
する場合のインピーダンス整合を行う、コイルというかトランスですね。
VR形とVD形の2種類があるとのこと。
このうち、VR形は本当に単純なトランスです。
入力側は無装荷ケーブル用にインピーダンス600Ω。出力側は装荷ケーブル用です
が、600、750、1400、1600、2000Ωと複数のタイプがあるそうです。
そして、VD形。
これは中点タップ式のコイルですが、入力側はA−A’という表記で600Ω。
そして出力側、これがB−B’とH−H’という表記なんですね。
インピーダンスはB−B’が1600Ω(2000Ω)、H−H’が1200Ω(1400Ω)。
括弧書きの意味はわかりません。
ただ、BとHでインピーダンスが異なる、ということはわかりました。

ここまでは、なんとなくそうなんだろうな、ということの再確認で済みました。
ところが。
第9章「中継ケーブルと伝送品質管理」の第3項「伝送品質を構成する諸量」の
中に記載されている一覧表を見て驚いた。
まず最初に「線路伝送損失」の項目があります。線路というのはこの場合、通信
回線のことね。まず最初の一覧表は、その損失を測定する周波数の規定の表です
が、そこに「装荷(B.J.H)」とある。なんと!
J装荷なんて、ここで初めて聞いた。
なんとなくこれはやはり、ベル仕様とジャパン仕様とハルスケ仕様、というよう
な可能性を妄想させてくれます。

そして次に出てくるのが「線路定数表」。
ここで装荷ケーブルと無装荷ケーブルの表がそれぞれ掲載されているのですが、
装荷ケーブルの表のタイトルが「装荷ケーブル定数表(B形、J形)」となって
いる。おや、H形はどこへ行った?
一応、この一覧には、市内ケーブルと市外ケーブルの定数がそれぞれ掲載されて
います。
ここで思い出すのは、この冊子の発行が「東京電気通信局」。
もしかすると、H形というのは、少なくとも東京では使われていなかったのでは
ないか、と推測することができます。
なお、定数的には、B形とJ型に差異はないようです。
では、何が違うのだろう。

この冊子、会社から借り出してきましたので、今後、自宅にある丸善の通信工学
ハンドブックと定数なんかを照らし合わせてみたいと思います。
ただ、どちらの本も字が細かくて、目が死にそう。
借りた本は早めに返さないといけないのですが、誰も使っていない資料だから、
まぁいいか。いや、よくない。とりあえずの目標としては次のお休みに。
 

タイトルRe^3: BとHとJ
記事No4020
投稿日: 2023/10/25(Wed) 16:16
投稿者としき@家主
参照先http://toshiki.la.coocan.jp/
レス元4006
> > ということで、継続して情報募集中。
> 些細なものですが、情報を入手したもので、備忘的に。

些細なものですが、情報を入手したもので、備忘的に。

今回は、何かを探していたわけではなく、単に好奇心から職場の書棚を引っかき
まわしていただけだったんですがね。
すると見つかったのが、大昔、電電公社上がりの先輩がしまいこんだであろうと
思われる資料。A5サイズの350ページ以上もある冊子です。
表紙に記載の発行日は「昭和57年10月19日」。
タイトルは「線路施設現況調書(市内中継・市外)」「昭和57年3月31日現在」。
表紙に記載の発行元は「東京電気通信局 保全部」。
その他、表紙には「部外秘」とあるので、もしかしたらここに書いてしまうのは
まずいかも。もういいかげん時効だとは思いますから書いてしまいますけどね。
そもそも、obsoleteというか、内容は古すぎて役に立たないでしょうし。
表紙をめくった、いわゆる表紙裏のところには、2つの枠囲み。
1つ目は
「 市内中継線路とは同一加入区域内
 の電話局等相互間における一連の線
 路設備により構成されている線路を
 いう。」
2つ目は
「 市外線路とは加入区域外にわたる一連の線
 路設備により構成される線路をいうが、本調
 書においては平衡対ケーブルによる市外線路
 及び全ての同軸線路について取り扱う。」
と定義が記載されています。
その次の中表紙に当たるページは印刷はなく、日付印が一つ。
「設備管理課」「58.2.23」「受?」
この「?」の部分、印影がかすれていて、なんと書いてあるかわからない。
「受付」かなぁ。右下の部分の縦棒と「はね」が見えるので。

さて、ここまで前置き、ここから本文。
この資料の市内ケーブルの表は膨大なので全てを追うことはできませんが、市外
のほうはたかだか20ページなので、全部追いかけてみました。
結果。
J装荷、B装荷というのは多数あるのですが、H装荷というのはわずか1ルート。
東京の浜町局から千葉の市川へ行っているもののみ。
もしHがハルスケなら、H型交換機が豊富にあった横浜方面にもH装荷ケーブル
があってもいいようなものですが、それが全くない。ということで、この可能性
は低いということかなぁ。いずれにしろ、

> 装荷ケーブルの表のタイトルが「装荷ケーブル定数表(B形、J形)」となって
> いる。おや、H形はどこへ行った?

> もしかすると、H形というのは、少なくとも東京では使われていなかったのでは
> ないか、と推測することができます。

東京では使用頻度が著しく低くいから前回の資料には掲載されなかった、という
ことで間違いはなさそうです。


ただ、それらの略称の由来については、やっぱりわからず。
ということで、継続して情報募集中です。
 

タイトルRe^4: BとHとJ
記事No4207
投稿日: 2024/12/21(Sat) 01:03
投稿者としき@家主
参照先http://toshiki.la.coocan.jp/
レス元4020
> ただ、それらの略称の由来については、やっぱりわからず。
> ということで、継続して情報募集中です。

略称の由来は相変わらずわからなかったのですがね。

実は先日、NTTさんの作ったAIシステムというものに触らせてもらう機会に恵まれ
まして。おそらく、ニュースリリースで出ていた「tsuzumi」(つづみ)とかいう
ヤツだと思う。自信はない。
特定のジャンルの社内情報を大量にぶち込んで学習させたという複数のシステム
がありました。営業とか料金とか特定のサービスとか。
そこで、技術系のAIに、この装荷ケーブルのことをいろいろと尋ねてみたのです
が、面白いほど何も出てこない。もはや最近のNTTの内部文書には装荷ケーブルと
いう文言は乗っていないのかもしれない。
ただ、そういうジャンル特化ではなく汎用的なAIに尋ねたら、ひとつだけまとも
な答えが返ってきたものがありました。とはいえ、例えばMS Copilotなんかだと
回答とあわせて情報源も表示してくれたりしますが、そういった表示もないので、
その答えが正しいかどうかはさっぱりわからん。思いっきり大嘘かも。

画面に表示されていたAIシステムの名称としては「NTT汎用生成AIシステム」。

−−−−−−−−
質問:
装荷ケーブルについて教えてください。B装荷、H装荷、J装荷といった種類が
ありますが、それぞれ何が異なるのですか?

回答:
装荷ケーブル(または装荷線路)は、電話線や通信ケーブルの一種で、特定の
周波数帯域における信号の伝送特性を改善するために設計されています。装荷
ケーブルにはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。具
体的には、B装荷、H装荷、J装荷などの種類があります。

各装荷ケーブルの違いについて簡潔に説明します:

B装荷
用途:主に中距離から長距離の通信線路に使用されます。
特性:B装荷ケーブルは、特定の周波数帯域での信号損失を最小限に抑えるため
に設計されています。通常、低周波数帯域での特性改善に重点が置かれています。
構造:ケーブル内に装荷コイルが一定の間隔で配置されており、これにより特定
の周波数でのインピーダンスを調整します。

H装荷
用途:より長距離の通信線路や、特に高周波数帯域での特性改善が求められる場
合に使用されます。
特性:H装荷ケーブルは、B装荷ケーブルと比べて高周波数帯域での特性をさらに
改善する設計がなされています。これにより、広帯域通信に適しています。
構造:B装荷ケーブルよりも密に装荷コイルが配置されている場合が多く、特性
改善のために異なるコイル設計が使用されることがあります。

J装荷
用途:特定の周波数帯域での通信特性を最適化するために使用されますが、B装
荷やH装荷ほど一般的ではありません。
特性:J装荷ケーブルは、特定の要求に応じて設計されているため、特定の周波
数帯域での特性改善が図られています。
構造:構造やコイルの配置は、特定の周波数帯域での特性改善に合わせて設計さ
れています。

これらの装荷ケーブルは、電信や電話の伝送における信号品質の向上を目的とし
て使用されます。各装荷ケーブルは、それぞれの特性に基づいて選ばれ、使用さ
れる周波数帯域や伝送距離に応じて適切なものが選定されます。

具体的な設計や使用条件については、専門書やメーカーの技術資料などを参照す
ることをお勧めします。

−−−−−−−−
ここまで。

う〜む、J装荷が珍しいものであるということだけはわかった。
だけど、やっぱり名称の由来はわからない。
ますます知りたくなってしまう。