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▼ MOの復旧 - としき@家主 2010/04/03 11:18 No.1734
  ┣Re: MOの復旧 - としき@家主 2010/04/06 00:08 No.1735
  ┃┗Re^2: MOの復旧 - としき@家主 2010/04/08 23:23 No.1736
  ┃ ┗Re^3: MOの復旧 - としき@家主 2010/04/15 12:12 No.1741
  ┃  ┗Re^4: MOの復旧 - としき@家主 2010/04/18 21:41 No.1742
  ┃   ┗Re^5: MOの復旧 - としき@家主 2010/04/21 22:12 No.1743
  ┃    ┗Re^6: MOの復旧 - としき@家主 2010/05/19 22:07 No.1755
  ┃     ┗Re^7: MOの復旧 - としき@家主 2010/05/28 00:05 No.1759
  ┗Re: MOの復旧 - としき@家主 2016/06/16 13:14 No.2620
タイトルMOの復旧
記事No1734
投稿日: 2010/04/03(Sat) 11:18
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
実家では、今まで、生DOSなPC-98を使ってきました。
この環境ではUSBメモリなんて使えません。
これまでは、大容量の記憶媒体としてMOを使ってきました。
新居にデータを移動させるに当たり、既存のMOメディアの整理を始めました。
MOドライブについては、実家の現用ドライブはSCSI接続ですが、新居ではUSB接続
のドライブを使おうとしました。ところが、数年前に会社の先輩からタダで譲り
受けたドライブ、もらった直後の動作確認では全く問題なかったのに、2年ほど
保管している間に壊れてしまったようです。メディアを入れても認識しません。
しかたないので、HARD OFFで動きそうなジャンク品を1台購入してきました。
チェックすると、いささか妖しくはありますが、読み書きともに正常模様。
これを使い、順調に既存MOからHDDに、エクスプローラーでファイルを移動させて
いました。ところが、数枚目の640MBのMOの処理中、妖しげな音がしたかと思った
ら、メディアが論理的に壊れてしまいました。どうやら、HDDへの書き込みが完了
したファイルの情報をMO側から削除しようとしたときに、管理領域への書き込み
に失敗した模様。
仕方ないのでchkdsk /fをかけたのですが、うっかり、ファイル化させずに領域を
全て開放してしまいました。うげげ。

このメディア、記録されていた情報のうちのいくらかは全くバックアップがあり
ません。それがどの程度の量か、ということも全く不明。一部のファイルについ
てはコピーがあるのですが、実は、大元からこのメディアにコピーして、不要な
ファイルをガシガシ削除して、その整理が終わったら大元に書き戻そうと思って
いた作業途中という形。具体的に言うと、約6000ファイル弱、800MB以上のファイ
ルを整理して640MBのメディアに詰め込んで、それをさらに大量に削除していたの
です。つまり、大元のほうが不要情報を大量に含んでいるのでもう一度作業する
のは気が重い話。また、仮にこのメディアを復旧するとなると、削除した情報の
痕跡が障害になる可能性が非常に高かったりするし。

でも、まぁ、どこまで復旧できるか試して見ましょう。
ということで、次回に続きます。
 

タイトルRe: MOの復旧
記事No1735
投稿日: 2010/04/06(Tue) 00:08
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1734
このような事故の場合、よく言われるのが、メディアのバックアップを取って、
原本には触らず、復旧作業はバックアップ側でやりましょう、という話。ただ、
MOドライブが2つあるわけでなし、そもそもどうやってバックアップをとるのか、
という問題があります。
そこでとった方法が、ドライブ丸ごとファイル化。
私の大好きなツール、rwfdで、全セクタを読み込んでファイルにしました。
そして、このファイルを別の生ディスクに書き込んで、無事にバックアップ成功。
念のため、この丸ごとファイルも保存しておくことにします。

今回はここまで。
 

タイトルRe^2: MOの復旧
記事No1736
投稿日: 2010/04/08(Thu) 23:23
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1735
昔、大学生のころ、友人の5インチフロッピーを論理的に壊してしまったことが
あります。これにはプログラム演習の課題で作りかけのプログラムが入っていた
ということで、真っ青になりました。当時はやっとパソコン通信が出始めたばか
り、当然インターネットなんてろくにない時代です。書籍の情報を頼りに、2日
くらいかけてほとんどの情報を取り出すことに成功しましたが、今度はメディア
の容量は約600倍。さすがに手作業は無理がありそうです。
そこで、まずはいわゆる復旧ツールをいくつか試してみました。

WEBをさまよって、まずは評判のよい外国製のソフトをインストール。
起動して、MOのドライブを指定してスタートしたら・・・あらら、終了してしま
いました。何回試しても状況変わらず。ドキュメントなどが全て英語なんで詳細
はわからないのですが、なんとなくMOには対応していなさそうな雰囲気。
そうではないのかもしれないけれど、ドキュメントが読めないのでなんとも。
とりあえず、こいつはさっくりとアンインストール。

やっぱり日本語でないとだめだよね、ということで探し回ったのですが、今では
OSの関係でしょう、直接メディアをあれこれして復旧させる種類のソフトって、
ほとんど絶滅しているようなのですね。知らなかった。
最近の復旧ソフトは、壊れたメディアからデータだけを抽出して、別ドライブに
コピーしてくれる仕組みになっています。調べた範囲では、Nortonが割と最近の
バージョンまで、壊れたメディアそのものを直そうとしてくれたようなんですが、
現在のバージョンには、そのような機能はない模様。
この手の機能がありそうなシェアウェアを見つけたので、ダウンロードしてみた
のですが、残念ながらWin95/98/MEまでの対応。試しに使ってみようとしたけど、
ディスクへの直接アクセスはできない、とWinXPがエラーをはいて終了。やっぱり
無理か。
このソフト、シェアウェアとはいえ機能制限はないし、割と評判がよかったみた
いなんですけどね。やろうと思えば、Win95の残存マシンにSCSIカードを入れて、
実家にあるSCSI接続のMOドライブをつないで何とかする、という手もあるのです
が、現状ではさすがにそこまで手をかけられません。

復旧ツールを使わずにメディアを修復するとなると、いわゆるディスクエディタ
というものを使って、セクタ情報を直接書き換える必要が出てきます。そこで、
実際にそんなことをするかどうかは別として、まずはディスクエディタを探して
みることにしました。
ということで、以下、次回。
 

タイトルRe^3: MOの復旧
記事No1741
投稿日: 2010/04/15(Thu) 12:12
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1736
ディスクエディタを探してみたのですが、いや、びっくりしました。
最近のOSに対応したものって、ほとんどないのですね。
日本語のドキュメントがあるものでは、シェアウェアのディスクダンプエディタ
というソフトを試してみました。これ、なかなか具合がよかったです。
あとは、低空飛行というシェアウェアも見つけました。
これも悪くはなさそうでしたが、なんかちょっとフィーリングが合わず。
でも、探した範囲で見つかったのはこれだけ。

なんでこんなにソフトの種類が減ったのかと思ったら、ディスクの直接アクセス
を行うソフトが作りにくくなった、というのも一つの要因だと思いますが、もう
ひとつは、MS謹製DskProbeというソフトの存在。これ、日本語のドキュメント
はないのですが、必要十分な機能は一通りそろっています。その上、OSに付属。
メーカー製のパソコンの場合は付属CDの容量が足りなければ添付すら省略され
てしまう場合もあるようですし、普通にOSをインストールした場合には自動では
入ってこないのですが、でも、すでにある程度の機能を持ったものが存在してい
るのですから、何か特徴のある機能を搭載しない限り、新しいものをつくろうと
は思わないものです。

ところが、このDskProbe、今回の私の用途では使い物になりません。
なにかというと、640MBのMOって1セクタの容量が2048バイトです。
でも、このソフト、1セクタの容量が512バイト決め打ちとなっているのです。
いや、この表現は正しくないな。
表示が512バイトまでしかしてくれない、というのが正しいところ。
試しに、1セクタ分を読み込んでファイルに書き出すと、きちんと2048バイトの
ファイルができます。
もしかしたら、もっと新しいバージョンならきちんと2048バイトセクタにも対応
しているのかもしれませんが、手元にないので仕方ない。

まぁ、実際にディスクエディタでちまちまクラスタリンクをつないでいくのも気
が遠くなる話なので、実際にはデータ抽出系のソフトで一気に片をつけることに
なるのでしょう。
ということで、次回、データ抽出系のソフトを使ってみます。
 

タイトルRe^4: MOの復旧
記事No1742
投稿日: 2010/04/18(Sun) 21:41
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1741
壊れたドライブからの抽出系のソフトをいくつか試してみました。

その1:DataRecovery

これはフリーウェアです。
メディアをスキャンして、残存しているサブディレクトリ情報からファイル名、
ファイルサイズ、ファイル開始位置の情報を読み取って、別のドライブにコピー
してくれます。
そこで、早速スキャン開始。
ざっと4300あまりのファイル情報を検出してくれました。
ただ、このメディア、データの整理中だったんですよね。つまり、結構あちこち
コピーしまくっていたせいもあって、重複したファイル名も多数検出。これらを
まとめて一気に抽出しようとしたら、ファイル名が重複しているものについては
いちいち「上書きしてもよいか」と聞いてくる。うぅん、ちょっとやってられま
せん。
全てイエスとか全てノーというようなオプションがあればいいのですが、どうも
そういうのはないらしい。これは残念。


その2:復元

これはシェアウェアです。
DataRecoveryと同様、メディアをスキャンして、残存しているサブディレクトリ
情報からファイル名、ファイルサイズ、ファイル開始位置の情報を読み取ります。
レジストすれば別のドライブにコピーできるようになりますが、レジストしなく
てもスキャンだけはできますので、このツールで復旧の見込みがありそうな場合
のみレジストすればよいということで、かなり良心的です。
そこで、早速スキャン開始。
ざっと3600弱のファイル情報を検出してくれました。
ただ、こちらは、普通のファイルだけではなく、サブディレクトリ情報も検出し
てくれるのですが、それも含んでこの値ですから、DataRecoveryに比べると検出
したファイル情報が少ないです。理由はわかりません。
こちらも重複したファイル名を検出していますので、その点では差がないはず。
よい方向に考えると、こちらのほうが高精度なのかもしれませんが、実際に抽出
していないのでわかりません。
このソフト、検出したファイル情報をタブ区切りのテキストファイルで出力する
機能がありましたので、出力してsort、uniqをかけて重複を削除してみました。
結果、サブディレクトリ数は約370、サブディレクトリを含んだ検出ファイル情報
は約3300、ということになりました。

ん〜、こっちのほうがいいかなぁ。
もし、サブディレクトリつきで抽出できるのであれば、こちらのほうに圧倒的に
アドバンテージがあるわけで。



さて、復元を使っているときに、重要なことに気がつきました。
ということで、次回に続く。
   

タイトルRe^5: MOの復旧
記事No1743
投稿日: 2010/04/21(Wed) 22:12
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1742
実は、DataRecoveryでサンプル的にいくつか抽出してみましたが、この段階では
正常に抽出できたものは全くありませんでした。いくつかファイルの中身を覗い
てみましたが、JPG、GIF、LZHなどのバイナリファイルの場合、定型的なヘッダが
あるはずなのに、そういうのが全くありません。つまり、全く違ったところから
抽出している模様。

これ、復元の方を使っているときに、原因に気がつきました。
復元のほうには、残存ファイル情報から、各ファイルの開始クラスタ番号も表示
してくれる機能があります。DataRecoveryも原理は同じはずなので、そのクラス
タ番号から抽出しているはずなのですが、もしや、クラスタ番号とセクタ番号の
対応がずれているのではないか、と。

そこで、復元の方で取得したクラスタ番号の一番小さい方から、私がヘッダ情報
を知っている形式を探すと、とあるJPGファイルが見つかりました。このファイル
をDataRecoveryで抽出。予想通り、本来JPGファイルにあるはずのヘッダがありま
せん。

このファイルをバイナリエディタで開き、ディスクエディタでMOを開いて比較し
ます。ディスクの諸元から予測される、そのファイルがあるべきクラスタ位置の
セクタを見ると、確かにバイナリエディタで開いているものと同じバイト並びが
あります。つまり、DataRecoveryはきちんと仕事をしている、ということ。
次に、付近にJPGのヘッダがないかと探したら・・・ありました。
3セクタ後ろに、このファイルのものかどうかはわかりませんが、JPGのヘッダが
あります。
このMOでは1クラスタは8セクタなので、3セクタのずれというのは明らかに変
です。そこで、BPB領域にある、メディアの諸元をいじることにしました。具体的
には、ルートディレクトリのエントリ数を3セクタ分増やしました。1セクタは
2048バイト、これが3セクタ分なので6144バイト、ルートディレクトリのエント
リは1つ32バイトなので、6144/32=192だけ増やしてやればOKなはず。ということ
で、ディスクエディタでBPB領域を書き換え、念のためディスクを抜き差し。

さて、その結果は、次回ご報告。
 

タイトルRe^6: MOの復旧
記事No1755
投稿日: 2010/05/20(Thu) 14:07
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1743
BPBを書き換えたメディアを、DataRecoveryにかけました。
そして、サンプル的にいくつかファイルを抽出してみました。
結果、見事に正常なファイルが出力されました。\(^_^)/
最終的には、このツールを使えばいいかな。
でも、一気に抽出しようとした場合の、同じファイル名が重複すると使い勝手が
悪い問題があるなぁ。
やっぱ、復元をレジストしたほうがいいかな。
DataRecoveryで問題がないということは、復元でも問題なさそうだし。

と、迷っている時に、さらに別の抽出系のツールを見つけました。
PhotoRecというソフトです。
これは、海外製のフリーウェアです。
ドキュメントが英語なんで、細かいオプションはよく分かりません。
残存ディレクトリ情報は使わないようで、メディアをスキャンしてMS-Officceや
JPG、GIFなど、それぞれのファイル形式のヘッダを検出し、そのヘッダ情報から
ファイルサイズを読み取ってファイルを復元し、別のディスクに抽出してくれる
ようです。なので、対応しているファイル形式であれば極めて高精度に復元して
くれますし、対応ファイル形式も多岐にわたっています。
名前の通り、元々は写真の救出を目的にして開発されたようです。
さて、スキャン開始。
これ、GUIではなくコマンドプロンプトで動くソフトなんですね。
結果はなかなかのものです。
JPGが約1800、GIFが約500、その他のファイルも含めて、計3300ほどのファイルが
抽出されました。XLSやDOCなどのファイルはいささか妖しいものが多いですし、
テキストファイルの断片が軒並み抽出されてしまうのもあれですが、JPGやGIFに
限ると、壊れているファイルがほとんどないという優秀さ。
ただ、今回の私の用途には決定的に使えない部分がありました。
上にも書きましたが、残存ディレクトリ情報を使っていないので、ファイル名が
全て、ツールのほうで機械的に作り出したものに変更されてしまうのです。
う〜ん、参った。なかなか優秀なソフトで、単に抽出すればよいという場合には
もしかしたらこれが一番いいと思うのですがね。

次回はいよいよ、復旧の方針を決定する予定。
 

タイトルRe^7: MOの復旧
記事No1759
投稿日: 2010/05/28(Fri) 00:05
投稿者としき@家主
参照先http://www.hinocatv.ne.jp/~toshiki/
レス元1755
> 次回はいよいよ、復旧の方針を決定する予定。

復元をレジストすることにほとんど決めかかっていたのですが、1つ、問題点に
気がついてしまいました。
前にも書きましたが、このメディア、ファイルの整理中で、削除済みのファイル
の痕跡も大量に残っています。ところが、復元で得られたファイル一覧の場合、
長いファイル名には、削除されたものかそうでないものかを判別する手がかりが
全くないのです。これは困った。
短いファイル名のみが付与されているファイルの場合は、削除済みファイルだと
1文字目が削除マークになっているのですぐにわかるのですが、長いファイル名
を持っているファイルについては、復元では短いファイル名のエイリアスは無視
されてしまっているのです。

ここで、ふつ〜はしないよ、というような事をやってしまいました。
何をしたかというと、ディスクのイメージファイルを読んで、サブディレクトリ
と推測される部分から、短いファイル名を抽出するプログラムを作ったのです。
抽出した項目は、短いファイル名とファイルサイズ、開始クラスタ番号。
短いファイル名のほうは、削除マークつき。出力ファイル形式はCSV。
復元で取り出したファイル名のリストにも、ファイルサイズと開始クラスタ番号
の項目はあるので、これらの項目を使って、この2つのファイルをjoin。
これらのファイルは2つともテキストファイルなので、私は通常、この手の処理
をする場合はAWKを使うのですが、今回はMS Accessを使ってjoinしてみました。

結果、削除マークのついていないファイルの痕跡はおよそ1600あまり。まだまだ
多いですが、それでも、全てのファイルの痕跡は約4000ぐらいだったので、それ
に比べれば半分以下なので、かなりほっとしています。
 

タイトルRe: MOの復旧
記事No2620
投稿日: 2016/06/16(Thu) 13:14
投稿者としき@家主
参照先http://homepage3.nifty.com/~toshiki/
レス元1734
> このメディア、記録されていた情報のうちのいくらかは全くバックアップがあり
> ません。

実家を整理していたら、大昔のHDDから、このメディアに記録する前の生データが
出てきました。
助かった。
これで、難しい、かつ、面倒なMO復旧作業から開放されます。

ということで、これにて、MO復旧プロジェクトは終了。
別途、不要データ削除プロジェクトが再開されることとなりました。