ポケットロケットストーブと称するものがあります。
ここでのポケットは、小さいということではなく、簡易型といったような意味の
ようです。実際、ドラム缶での作例もあるくらい。
名前のとおり、ロケットストーブのバリエーションだと主張しているわけですが、
ロケットストーブ原理主義者(いるのか?)は、こんなものはロケットストーブ
ではないというかもしれません。
どんなものかというところの前に、まずはロケットストーブの基本原理。これは、
燃焼炉の周囲を断熱・蓄熱して燃焼路内部を高温に保つことにより高効率に燃焼
するとともに、温度差が大きくなればなるほど働きが大きくなる煙突効果を有効
に利用して燃焼に必要な空気(酸素)を大量に吸入する、という仕組みです。
一方のポケットロケットストーブ。こいつはそもそも、断熱については一切考慮
されていません。基本的な形としては、深めの容器の底で焚き火をする、という
ものと大して変わりありません。その焚き火のそばまで煙突の筒を差し込むと、
煙突そのものが周囲から加熱されることで、あたかも断熱されたかのようになる
わけです。そして、そこそこ強力な煙突効果が働くようになり、炎が煙突の中に
吸い込まれたりします。うまく作れば、このとき、炎が下向きに燃えるという、
ちょっと不思議な現象が見られたりするそうな。
と、言葉で説明してもわかりにくいでしょう。図にすると、こんな感じ。
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| │ │火火 |
| 火火 |
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と、まぁ、構造としては簡単なものです。
ということはつまり、空き缶でも簡単に作れそう。
> 簡単には、クッキー缶の蓋を使って、以下のような感じ。
> これをそのまま、植木鉢にでもかぶせれば、即、ウッドガスストーブが完成。
クッキー缶の蓋を作ってウッドガスストーブアダプター(仮称)を作った後には、
当然、クッキー缶本体が残るわけです。これで次は、ポケットロケットストーブ
アダプター(仮称)でも作ってやろうか、なんて妄想するわけですよ。
つまり、以下のような構造物。
断面図
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上面図
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これを植木鉢にかぶせても、底穴があるからポケットロケットストーブにはなり
ません。でも、ちょっと深めの容器があれば、あるいは容器がなくても庭に穴を
掘れば、すぐにストーブ完成。
いや、まぁ、何に使えるかというと、疑問ばかりが膨らむのですが。
ごみの焼却ぐらいには使えるけど、普通は焚火禁止だもんなぁ。
災害時用のお役立ちアイテムとしてストックするくらいかな。
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